2013年11月12日火曜日

軍隊と消防

猛烈な威力の台風30号がフィリピンを襲った。
まずもって、犠牲となられた方々のご冥福と、被災された方々が一日もはやく
復興を遂げられることをお祈りいたします。

この件でtwitterでこんなツイートを見かけた。全国で講演をされている危機管理
専門家の方だそうである。

以下引用

フィリピンが台風の被害で惨状の憂き目に遭っている。
毎回の事だが、日本政府は緊急援助隊の派遣が遅れた。
医療班が3日経った今日、現地入りする。外務省は何を
やっているのか!自衛隊の派遣を考慮中と言うが、
消防隊の派遣が先だ。自衛隊を送りたいがために
消防隊を送らなかったとしたら、許せない。
https://twitter.com/asaikuniomi/status/400016035761651712

引用終わり

確かにもっともな話だ、自衛隊よりも消防の方が災害救助については専門家
であるから。また、救命救急に関しては消防よりも医療関係者の方が専門的である。
したがって、自衛隊(他国においては軍隊)よりも医療関係者、消防職員を優先的に
投入すべきである、といえる。
にもかかわらず、なぜ往々にして軍事関係が投入されるのか。
それは軍事組織は「自己完結性」を有する、ということに尽きるだろう。

医療、消防、警察、そのすべては専門性において軍事組織(我が国においては自衛隊)
を凌駕する。だがしかし、それは国家、自治体といったインフラによって支えられている。
彼らが「すわ鎌倉」と被災地に赴いても手持ちの資機材、燃料等が枯渇すれば
たちまち立ち往生してしまう。せっかく投入したリソースが塩漬けになってしまうのだ。
今回災害緊急援助隊の投入に3日を要してしまったのも、ホスト国の受け入れ体制に
ついてのコーディネイトに時間を要した、ということなのであろう。

対して、自衛隊や軍隊は、ある程度の自己完結性を持っている。
国家レベルの有事の際には既存のインフラが機能しないことは容易に想定される。
だから、自衛隊にも資材、燃料等の物資を輸送する輸送部隊や、資機材が故障した際、
自前で整備するための整備部隊、行動する拠点を構築、維持するための施設部隊等
の「後方支援部隊」が存在する。
そのような自己完結性は被災地支援においても有効に機能するのだ。

東日本震災の際、米軍が甚大な浸水被害を被った仙台空港をごく短期間で
仮復旧させたことは記憶に新しいが、彼らはまず空挺降下して復旧に着手した。
そこまでの即応性は他の組織には望めない。

米軍がこのような災害支援において、海兵隊が優先的に投入されるのも、
海兵隊が即応性を追求するために自己完結性が最も高い、という理由であろう。

言うまでもなく、被災地において人命救助は最優先事項である。
だが同様に、消防や医療が活動を継続するためのインフラの復旧、
あるいは仮設インフラの構築も重要なことであるはずだ。

「自衛隊(軍隊)は軍事組織」という固定概念に捉えられていては、
ときに本質を見誤ってしまう、と思うのだが、どうだろうか。

それでは、また。














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